
現行27インチiMacの後継機について、現在の構成と海外の情報をもとにウワサをみてゆきます。
先に要点をお伝えすると
- 32インチになる見込み
- M1X搭載になる見込み
- 2021年に登場したiMac 24インチのデザインを踏襲
- プロ仕様(性能)になる可能性が高い
- ユーザーによるメモリ増設はできなくなる
- 発売時期は2021年後半もしくは2022年内
それでは、細かくみていきます。
iMac 27インチ後継機は登場せず
2021年4月21日、iMac 21.5インチ 4Kの新型(後継機)が登場しました。

フルラミネーションディスプレイとFusion Driveを搭載した2012年以来のフルモデルチェンジとなり、
- ディスプレイサイズが24インチへ大型化
- Intelプロセッサが廃止され、Apple M1チップを新しく搭載
- カラフルな7色展開
といった変化を遂げています。
というわけで小型iMacはめでたく後継機が登場したわけですが、27インチの大型iMacは変化なしです。

これまでAppleは、21.5インチと27インチのiMacで明らかな差別化をしてきました。
21.5インチは一般ユーザー向け。
27インチはヘビーユーザーやプロ向け。
CPU、グラフィックカード性能で比較すると一目瞭然です。
この差別化は今後も続くと思われるので、27インチ後継機がプロ仕様になるのはいたって正常な流れです。
新しく出た24インチiMacも、カラバリやデザインを見る限りはポップな印象を持たせる製品で、プロ向けには見えません。
というわけで、27インチ後継機はガツンと高性能なマシンに仕上がると期待されています。
プロのクリエイター、開発者の期待に応えるマシンになりそうな感じ。
すでに革命的なM1チップの性能
同じチップで同等性能と予想されるMacBook Pro 2020 M1のスコアで比較してゆきます。
iMacのCPUベンチマーク(GeekBench)スコアをまとめると以下の表のとおりで
CPU名 | コア数 | シングルコアスコア | マルチコアスコア | 備考 |
Apple M1 | 8 | 1737 | 7655 | |
Core i3 8100 | 4 | 897 | 3183 | iMac 21.5 Retina Early 2019 |
Core i5 8500 | 6 | 994 | 4689 | iMac 21.5 Retina Early 2019 |
Core i7 8700 | 6コア12スレッド | 1107 | 6007 | iMac 21.5 Retina Early 2019 |
Core i5 10500 | 6コア12スレッド | 1120 | 5876 | iMac 27 Retina Mid 2020 |
Core i7 10700K | 8コア16スレッド | 1252 | 8106 | iMac 27 Retina Mid 2020 |
Core i9 10910 | 10コア20スレッド | 1247 | 9001 | iMac 27 Retina Mid 2020 |
https://browser.geekbench.com/mac-benchmarks
グラフで比較すると、以下のように。

M1チップのシングルコア性能は
- 歴代iMacで最速
M1チップのマルチコア性能は
- 前モデルのiMac Retina 4KのCore i7 8700の1.2倍
- iMac Retina 5KのCore i7 10700の0.9倍
- iMac Retina 5KのCore i9 10910の0.8倍
となり、すでに27インチiMac上位機種を追い詰めるレベルまできています。
そしてApple M1のGPU性能はGTX1050tiと同等と言われており、GeekBenchのスコアを他のiMacと比較すると以下の表のとおり。
CPU名 | スコア | 備考 |
Apple M1 | 21482 | |
Radeon Pro 555X | 13936 | iMac 4K 2019 標準 |
Radeon Pro 560X | 18579 | iMac 4K 2019上位 |
AMD Radeon Pro 5300 | 36910 | iMac 5K 2020 標準 |
AMD Radeon Pro 5700XT | 74768 | iMac 5K 2020 最上位 |
https://browser.geekbench.com/metal-benchmarks
グラフで比較すると、以下のようになります。

Apple M1のグラフィック性能は
- iMac 21.5 4Kの全GPUを上回る
- iMac 27 5Kの最上位GPU Radeon Pro 5700XT比では約30%の性能にとどまる
という結果になります。
CPU性能は文句なしですが、GPU性能の弱さが目立ちます。
27インチ後継機はM2を搭載しプロ仕様に

現行の27インチiMacを超えるには、M1の次世代チップが必要になります。
MacRumorsの記事によると、第2世代Apple Siliconは16コア・32コアのGPUを搭載し、MacBook Pro 16インチとiMac 27インチ後継機に搭載されるとのこと。
Apple is working on Apple silicon chip designs with as many as 16 power cores and four efficiency cores, and for higher-end desktop machines, Apple is testing a variant that has as many as 32 high-performance cores.
Alongside CPU improvements, Apple is working on 16 and 32-core GPUs for the Apple Silicon chips, and testing is being done on pricier options that could include 64 and 128 cores. The GPUs would be "several times faster" than the current GPUs that Apple uses in high-end Intel machines.
Apple's Upcoming M2 Chip for MacBook Pro
https://www.macrumors.com/guide/m2/
現行のM1は8コア止まりなので、最大4倍以上のパフォーマンスになると思って良さそうです。
つまり、現行27インチiMacの最上位であるRadeon Pro 5700XTを確実に上回ります。
それにしても、AppleとTSMCの開発力はどうなっているんでしょうか。
このままではIntelが本当に倒産しそうです。
2021年内にも登場する可能性がある
Nikkei ASIAの報道によると、AppleはM2チップの量産を開始しているそうです。
Shipments of the new chipset -- tentatively known as the M2, after Apple's current M1 processor -- could begin as early as July for use in MacBooks that are scheduled to go on sale in the second half of this year, the people said.
Apple's follow-up to M1 chip goes into mass production for Mac
https://asia.nikkei.com/Business/Tech/Semiconductors/Apple-s-follow-up-to-M1-chip-goes-into-mass-production-for-Mac
早ければ7月にも出荷されるそうなので、2021年後半にM2チップを搭載した新型MacBook ProとiMacが登場する可能性は十分にあります。