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【2021年版】パソコンの動きが遅い原因と対処法・元パソコン修理部員が解説

パソコンは使い続けていくと、購入当初の軽快さを失っていきます。

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友人
パソコンの動きが遅すぎて窓から投げ捨てたくなった

と言っていた友人を思い出します。

確かに、あまりにパソコンの動きが遅いとストレスが溜まりますし、一度故障を疑った方が良いです。

パソコンを使い続けると出てくる症状

  • 動きがとにかく遅い
  • 頻繁にフリーズする
  • 起動に数分かかる
  • Windows Updateが終わらない

この記事では、パソコンの動きが遅くなる原因とその対処法をご紹介します。

目次

パソコンの動きが遅い原因

  • パソコンの性能不足
    • パソコンの性能をチェックする方法
    • CPU性能の見方
    • メモリ性能の見方
    • ハードディスク性能の見方
  • ハードディスク故障
  • システム不具合
    • セキュリティソフトの複数インストール
    • 常駐プログラムが多い
  • パソコンの動きを快適にする設定
  • まとめ

順番に解説していきます。

パソコンの性能不足

まず最初に、パソコンの性能をチェックしてみましょう。

基本的には、以下の3つの部品の性能をチェックすればOKです。

  • CPU
  • メモリ
  • ハードディスク

パソコンの性能をチェックする方法

CPUとメモリの性能を確認する手順をご紹介します。

スタートボタンをクリックします。

スタートメニューの画像

「コントロールパネル」と入力し、Enterキーを押して開きます。

スタートメニューでコントロールパネルと入力した画面
Windows10のコントロールパネルの画面

コントロールパネル内の「システムとセキュリティ」からシステムと進み、システム情報を開きます。

Windows10システム情報の画面

この画面でプロセッサ(CPU)と搭載メモリ量を確認可能です。

このパソコンのスペックは

  • プロセッサはCore i3 4100M
  • メモリは4GB

であることが分かります。

以上がCPUとメモリのチェック方法です。

それでは、CPUとメモリの性能が十分かの判断方法を解説します。

CPU性能の見方

CPUとは?

Intel Coreプロセッサのロゴ

CPU(シーピーユー、 英: Central Processing Unit)、 中央処理装置(ちゅうおうしょりそうち)または 中央演算処理装置(ちゅうおうえんざんしょりそうち)は、 コンピュータにおける中心的な 処理装置(プロセッサ) 。 コンピュータの脳としてたとえられることが多い。

https://ja.wikipedia.org/wiki/CPU

人間の体で言うところの脳に相当します。

経験則ですが、Intel CPUなら第2世代Coreプロセッサ以降なら、Windows10を動作させるのに問題ない処理性能があります。

それでは、CPUの世代はどのように見分けるのでしょうか

Core iシリーズは型番で世代を確認可能です。

第2世代以降のCore i CPUは、CPU型番に4ケタの数字が割り当てられます。(初代は3ケタ)

頭の数字が世代を表します。

CPUの型番と世代の見方

  • Intel Core i5 2410M→第2世代
  • Intel Core i3 3200→第3世代
  • Intel Core i7 4770K→第4世代
  • Intel Core i5 8400→第8世代
  • Core i7 870→初代

しかし、以下の3種類のCPUはこの規則がありません。

一目で世代がわからないCPU

・Atom
・Celeron
・Pentium

Atom,Celeron,Pentiumのロゴ

この3モデルはエントリークラスのCPUで、世代関係なく性能が低めです。

購入して何年経過したかを基準に考えることをお勧めします。

5年以上経過しているようであれば、買い替えがお勧めです。

CPU性能についてのまとめ

第2世代以降のCore i CPUであれば、Windows10は問題なく動作します。
CPUの型番を見て、世代を確認しましょう。


Intel Atom、Celeron、PentiumといったCPUは世代関係なく性能が低いため、発売から5年経過していれば買い替えがお勧めです。

AMD CPUについては、後日追記予定です。

メモリ性能の見方

メモリとは?

ノートパソコン用メモリの画像

Dynamic Random Access Memory(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ、 DRAM、ディーラム)は、 コンピュータなどに使用される 半導体メモリによるRAMの1種で、コンピュータの 主記憶装置やディジタル・テレビやディジタル・カメラなど多くの情報機器の、内部での大規模な作業用記憶として用いられている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/Dynamic_Random_Access_Memory

人間世界で例えると「作業時の机の広さ」に相当します。

メモリ搭載量が多いほど複数作業時に余裕がでます。

Windows10を快適に動作させるのであれば、最低でも4GB、できれば8GBのメモリが必要です。

2GBではまともに動作しません。

現在の搭載メモリ量は、先ほどのシステム画面の「実装メモリ」という項目に表示されています。

メモリについてのまとめ

Windows10が最低限動作するには、4GBのメモリが必要です。

現在のメモリ搭載量が1GBや2GBの場合は、4GB以上に増設しましょう。

メモリの増設方法はパソコンの機種によって異なり、簡単に増やすことのできる機種もあれば全くいじれない機種もあります。

増設にはパソコン本体の分解が必要となるため、パソコン修理業者に依頼することもご検討ください。

ハードディスク性能の見方

ハードディスクとは

ハードディスクの写真

ハードディスクドライブ(英: hard disk drive, HDD)とは、磁性体を塗布した円盤を高速回転し、磁気ヘッドを移動することで、情報を記録し読み出す補助記憶装置の一種である。SSDと比べ、大容量でも低価格なことが特徴。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%96

人間世界では「作業時の引き出しの大きさ」に相当します。

Windowsのシステムファイルやユーザーデータなど、あらゆるデータが保存される部品です。

通常はCドライブに保存されます。

Cドライブの空き容量が極端に少なくなるとパソコンの動作が遅くなります。

一度空き容量をチェックしてみましょう。

エクスプローラーを表示します。

Windows10エクスプローラーの画面

ローカルディスク(C:)という部分をチェックすると、このパソコンは空き容量が25.7GBであることが分かります。

空き領域が少なくなってくると、ハードディスクのバーの色が赤に変化します。

酷くなるとパソコンの動作にも影響が出てきます。

不要ファイルの整理か、大容量のハードディスクへの交換を検討しましょう。

ハードディスク故障

ハードディスクが故障すると、パソコンの動作が極端に遅くなり以下のような症状が出ます。

  • Windowsの起動に数分以上かかる
  • ソフトの起動に異常に時間がかかる
  • 頻繁にパソコンがフリーズする

ハードディスクが故障しているか簡単にチェックできる「Crystal Disk Info」というソフトがあります。

一度、このソフトを使用してハードディスクの状態をチェックしてみましょう。

チェック方法は以下の記事で解説しています。

ハードディスク故障の対処法

Crystal Disk Infoというソフトを使って、ハードディスクの状態をチェックしてみましょう。

「注意」「危険」と表示された場合はハードディスクが故障しており、それが原因でパソコンの動作が遅くなっています。

なるべく早くメーカー修理や、パソコン修理業者に依頼しましょう。

システム不具合

Windowsシステムの不具合で動きが遅くなるケースもあります。

特に注意したいのが以下のパターンです。

セキュリティソフトの複数インストール

代表的なセキュリティソフトには

  • Norton
  • ウイルスバスター
  • マカフィー
  • カスペルスキー
  • Avast

などがあります。

誤解されがちですが、セキュリティソフトを複数インストールしても防御力は上がりません。

むしろWindowsが不安定になり、最悪起動しなくなることもあります。

セキュリティソフトは1つに絞りましょう。

常駐プログラムが多い

Windowsでは、様々なプログラムが常に同時に動作しています。

これを、常駐プログラム(バックグラウンドアプリ)と呼びます。

常駐プログラムの数が多いと、それだけパソコンへの負荷も高くなります。

パソコンの動作がひどく遅い場合は、セキュリティソフト以外の常駐プログラムを無効にしましょう。

常駐プログラムの無効化方法

タスクマネージャーを使用して無効化することが可能です。

スタートボタンをクリックします。

スタートボタンの画面

そのまま「タスク」と入力し、表示されるタスクマネージャーをクリックして起動します。

スタートメニューでタスクと入力した画面

タスクマネージャーが起動します。

タスクマネージャーの画面

一見すると難しそうな画面ですが、無効化操作は簡単です。

タスクマネージャー上の部分から、「スタートアップ」をクリック

タスクマネージャーのスタートアップの画面

スタートアッププログラム一覧が表示されます。

不要なプログラムを右クリックして、「無効化」をクリックします。

タスクマネージャーでスタートアップを右クリックした画面

無効化しても大丈夫なのか、判断が難しいプログラムが多いです。

セキュリティソフトは無効化してはいけないため、いじらないようにしましょう。

プログラム名をインターネットで検索して、どういった機能があるプログラムなのか、無効化して大丈夫なのか答えが出てから無効化することをお勧めします。

システム不具合の対処法

セキュリティソフトが複数入っていないか確認をし、複数入っている場合は1つにしましょう。

常駐プログラムが多いとパソコンにかかる負荷が多くなるため、動作が遅くなる原因となります。

タスクマネージャーのスタートアップ項目から、不要なスタートアッププログラムは無効にしましょう。

デフラグについて
デフラグのロゴ

Windows VistaやWindows7では、ハードディスクの断片化で動作が遅くなる問題を修復する「デフラグ」という機能が有効でしたが、

Windows10は自動でデフラグを行ってくれるため、デフラグ操作は不要です。

パソコンの動作を快適にする設定

以下の記事で、Windows10の動作が少し快適になる設定をご紹介しています。

ぜひ一度ご覧ください!

まとめ

以上、パソコンの動きが遅くなる原因とその対処法のご紹介でした。

パソコンの動きが遅くなる原因は様々です。

ハードディスクが故障している場合は修理が必要ですが、修理に出すのが早いほどより多くのデータを救出できます。

症状が悪化しないうちにパソコンを修理しましょう。

また、お使いのパソコンの性能をみて、古いようであれば買い替えを検討しましょう。

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