
2021年10月15日 一部内容を更新しました
Windows11 10月5日にリリース🎉
この記事では、Windows11の新機能とアップグレードについての情報をご紹介します。

随時更新です。
目次
- Windows11のリリース時期
- Windows10から無料アップグレード可能
- Windows11へのアップグレード可否をチェックできるツール「PC正常性チェック」
- Windows11のシステム要件
- Windows11に対応しているCPU
- セットアップ時にMicrosoftアカウントの作成が必須に
- SurfaceシリーズのWindows11対応
- MacのWindows11対応
- Windows11の新機能
- Windows11で使えなくなる機能
- Windows11固有の機能はさらに要件が厳しく
Windows11のリリース時期
Microsoftが8月31日(現地時間)、ブログを更新しリリース日は10月5日(現地時間)に決定しました🎉
Today, we are thrilled to announce Windows 11 will start to become available on October 5, 2021.
Windows 11 available on October 5
https://blogs.windows.com/windowsexperience/2021/08/31/windows-11-available-on-october-5/ より
Windows10から無料アップグレード可能

Windows11には、Windows10から無料でアップグレードが可能です。
Windows 11を標準搭載したモデルはもちろん、Windows 11 の提供が開始されたときに無料でアップグレードできる Windows 10 PC もございます。
Windows 11 登場 Microsoft公式ページより
ただし、アップグレード可能な条件が従来と比較して厳しめなので注意が必要です。
詳細は以下。
要件外のPCでもWindows11をクリーンインストール可能【10/5追記】
非公式の方法です。
Windows11クリーンインストール時、レジストリ値を追加することでTPMとセキュアブート有無のチェックを回避することができます。
私のCore2 Duo E8400マシン(2008年)で検証済み。
手順の解説記事を制作したので、興味のある方はご一読ください。
要件外のPCでWindows10からWindows11へのアップグレードが可能【10/15追記】
こちらも非公式の方法です。
システムファイル"appraiserres.dll"をWindows10のものに差し替えることで、要件外のPCをWindows10から11へアップグレードができました。
- Core2 Duo E8400マシン(2008年・要件外)
- AMD Ryzen 1500Xマシン(要件外)
- MacBook Pro Mid2015 VMWare仮想環境(要件外)
いずれも成功しています。
完全に自己責任の世界ですが、ご興味のある方はどうぞ。
Windows11へのアップグレード可否をチェックできるツール「PC正常性チェック」

Microsoftは2021年9月21日、現在のPCがWindows11にアップグレード可能かどうかチェックし結果を判定してくれるアプリPC正常性チェック( PC Health Check Application ) の一般公開を再開しました。
以下の記事で使い方を解説しているので、自分のPCがWindows11に対応しているかチェックしたい方はご一読ください。
Windows11のシステム最小要件
Windows 11のシステム要件をWindows10と比較すると
全体的に変化が見られ、Windows11では必要とされるスペックが上がっています。
Windows11のシステム最小要件 | Windows10のシステム最小要件 | |
プロセッサ | 1GHz以上で2コア以上の64BitプロセッサまたはSoC | 1GHz以上のプロセッサまたはSoC |
RAM | 4GB | 1GB(32ビットOS)または2GB(64ビットOS) |
ストレージ空き容量 | ストレージが64GB以上であること ※空き容量については記載なし | 16GB(32ビットOS)または20GB(64ビットOS) |
グラフィックスカード | DirectX 12以上(WDDM2.0ドライバー) | DirectX 9以上およびWDDM1.0ドライバー |
ディスプレイ | 9インチ以上で 8ビットカラーのHD (720p) ディスプレイ | 800×600解像度 |
システム ファームウェア | UEFI・セキュアブート必須 | レガシーBIOS |
TPM | バージョン2.0必要 | 不要 |
インターネット接続 | Homeエディションの初期設定時に必須 | 不要 |
参照 | Windows 11 のシステム要件、機能、デバイスの要件について | Windows 10 インストールのシステム要件 |
大きなポイントは以下で
- UEFI、セキュアブート対応が必要
- TPM (Trusted Platform Module)2.0が必要
- 初期設定時にインターネット接続が必須に(Homeエディションのみ)
- メモリは最低4GB必要
- ストレージは最低64GB必要
高い性能は求められませんが、上2つを満たすのは比較的新しい世代のパソコンになります。
【追記】システム要件外のPCをWindows11にアップグレードしようとするとどうなる?
Windows11システム要件を満たしていない以下のスペックのマシンで、Windows11へのアップグレードを試してみました。
元OS | Windows10 Home 64Bit 21H1 |
CPU | AMD Ryzen5 1500X |
メモリ | DDR4 12GB |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GT630 |
ストレージ | 480GB SSD |
結果、「このPCは現在Windows11のシステム要件を満たしていません」
- このバージョンのWindowsでは、プロセッサがサポートされていません
- PCはTPM2.0をサポートしている必要があります
と表示され、そこからセットアップを進めることができませんでした。

Windows Updateの画面でも、同じ旨のメッセージが表示されました。

なんだかこの表示、「Windows11へアップグレードしないと危険」だと不安を煽るようで好きではないです。
※Windows10は2025年までセキュリティアップデートが配信されるので、当面セキュリティ面での心配は不要です。
Ryzen5 1500Xならパワーの観点では余裕で動作するはずですが、残念ながら「プロセッサ古いからダメです」と切られてしまいました。
Windows11に対応しているCPU(追記あり)
Microsoftのドキュメントで、Windows11に正式対応しているCPUがまとめられています。
Intel CPU

Intel CPUは第8世代Core (Coffee Lake)以降かどうかがWindows11正式対応のラインとなっています。
今でもIntel 第2世代Core (Sandy Bridge)や第4世代Core (Haswell)、なかにはCore2 Duoを使用している猛者の方もいるとおもいますが
そのあたりのCPUはバッサリ切り捨てられます。
AMD CPU

AMD Ryzen2000以降かどうかが、Windows11正式対応のラインとなっています。
残念ながら、初代Ryzenは公式サポート対象外です。
対応CPUについて更新(2021年8月29日追記)

Microsoftは8月27日(現地時間)、Windows11の要件に関するドキュメントを更新し、Windows11対応CPUについて説明しています。
内容
- Intel Core X-Series, Xeon W-Seriesプロセッサの対応を追加
- Intel Core 7820HQプロセッサの対応を追加
- 初代AMD Ryzenプロセッサの対応は見送り
初代Ryzenについては、AMDと連携しながら様々なテストをしていたようですが、結局非サポートという結果になってしまいました。残念。
私はRyzen5 1500X搭載の自作デスクトップ機を使用していますが、「PC正常性チェック」でも、やはり「11は非対応だから10を使ってろ」と言われてしまいました。
セットアップの条件に変更あり

Windows10はインターネット接続がなくてもセットアップでき、Microsoftアカウントの作成も任意でしたが、
The Vergeの記事「Windows 11 Home will require a Microsoft account and an internet connection at setup」によるとWindows11 Homeエディションでは初期セットアップ(初期設定)にインターネット接続とMicrosoftアカウントが必須となっているので注意が必要です。
Microsoft unveiled Windows 11 on Thursday, and its least expensive version Windows 11 Home will now require an internet connection at setup — and a Microsoft account.
Windows 11 Home will require a Microsoft account and an internet connection at setup
Proエディションであればオフラインでセットアップ可能で、Microsoftアカウントの作成も任意です。
SurfaceシリーズのWindows11対応

米PCWorldの記事「Microsoft won't allow many older Surface devices to upgrade to Windows 11」によると
これまでMicrosoftがリリースした25のSurfaceモデルのうちWindows11にアップグレード可能なものは13モデルで、Surface Proシリーズは多くがWindows11非対応です。
Windows11にアップグレード可能なSurfaceモデルは以下の通り。
Surface Bookシリーズ
- Surface Book 2の第8世代Intel Core プロセッサを搭載したモデル
- Surface Book 3
Surface Goシリーズ
- Surface Go 2
Surface Laptopシリーズ
- Surface Laptop 4 13.5インチ
- Surface Laptop 4 15インチ
- Surface Laptop 3 13.5インチ
- Surface Laptop 3 15インチ
- Surface Laptop 2
- Surface Laptop Go
Surface Proシリーズ
- Surface Pro 7+
- Surface Pro 7
- Surface Pro 6
- Surface Pro X
MacのWindows11対応

Apple Insiderの記事「Intel Macs can't run Windows 11 without this workaround」によると、現行のIntel Macは全機種がWindows11非対応のようです。
Windows 11 requires a processor with TPM 2.0 support and a compatible motherboard to install, but this isn't fully available in Macs at present. But — there are workarounds.
Intel Macs can't run Windows 11 without this workaround
これはMacがWindows11のシステム要件であるTPM2.0をサポートしていないことが原因で、BootCampでWindows11を使用するにはAppleがTPM2.0に対応する必要があります。
※TPM2.0対応のプロセッサを搭載しているMacモデルはありますが、AppleのファームウェアがTPM2.0に対応していません。
現在AppleはMacのプロセッサをIntelから自社開発のApple Siliconに移行している最中で、わざわざIntel Macの価値を上げるようなことをするとはちょっと考えにくい・・・です。
ちなみに、TPM2.0に対応したMacは以下の通りで、Appleが対応をすればBootCampでWindows11を実行できます。
TPM2.0搭載のMac
- MacBook 12インチ Retina 2017以降
- MacBook Air 13インチ 2017以降
- MacBook Pro 15インチ 2016以降
- MacBook Pro 13インチ 2016以降
- Mac mini 2018以降
- iMac Pro
- iMac Retina 4K 21.5インチ 2017以降
- iMac Retina 5K 27インチ 2017以降
- iMac 非Retina 21.5インチ 2017以降
- Mac Pro 2019以降
上記モデルより古いMacは、Appleが対応してくれることを期待しないほうが良さそうです。
非公式の方法でMacにWindows11をインストールすることは可能
Apple Insiderの記事内で、TPM2.0の要件を回避してWindows11をBootcampでインストールする方法が解説されています。
詳細は以下記事の「How to install Windows 11 on Mac with a custom ISO file」部分をご参照ください。
Intel Macs can't run Windows 11 without this workaround
将来的にAppleかMicrosoftに対策される可能性はありますが、非公式のやり方ならMacにWindows11をインストールすることは可能なようです。
VMware仮想マシンのWindows10を11にアップグレードしてみた

私の使用しているMacBook Proで、VMwareを使ってWindows10から11にアップグレードできるか試してみました。
スペックは以下の通り。
モデル | MacBook Pro Mid2018 15インチ |
OS | macOS Big Sur 11.4 |
CPU | Core i7 8850H 6コア12スレッド |
メモリ | DDR4 16GB |
グラフィックス | AMD Radeon Pro 560X |

アップグレード成功しました。
VMWareでいけたのでParallelsでも可能なはず。
2018年以降に発売されたIntel Macをお使いの方は、仮想マシンのWindows10は11にアップグレードできると期待して良さそうです。
【追記】2018年以前のMacでもアップグレード成功
Windows11正式リリース後に以下の記事を公開しましたが、この手法はMacの仮想マシン環境でも有効でした。
使用したMacは以下のスペックで、Intel第4世代Coreプロセッサなので完全にWindows11要件外です。
モデル | MacBook Pro Mid2015 15インチ |
OS | macOS Big Sur 11.6 |
CPU | Core i7 4870HQ 4コア8スレッド |
メモリ | DDR3 16GB |
グラフィックス | AMD Radeon R9 M370X |
古いMacでWindows10を仮想マシン運用している方でも、11へのアップグレードができる希望が出てきました。
興味のある方は自己責任でお試しください。
Windows11の新機能
デザインの刷新
Windows11ではシステム全体が全く新しいデザインとなっています。
ウィンドウの四隅が丸みを帯びるようになりました。
また、全体的にすりガラスのような透明感が目立つデザインになっています。
ロック画面
iPadに似たデザインになりました。

デスクトップ
デスクトップ画面は、スタートメニューとタスクバーアイコンが中央に移動しています。

最初は戸惑いそうです。
システムアイコン
Windowsロゴをはじめとした、ほぼ全てのアイコンが新しくなります。

エクスプローラー
フォルダのアイコンとリボンのデザインが変わっています。

ちなみに、Windows10のエクスプローラー画面はこんな感じでした。

フォルダを右クリックしたときの表示はこのような感じ。

クリック項目のサイズがやや大きくなり、よりクリックしやすくなっています。
- 切り取り
- コピー
- 名前の変更
- 削除
はアイコン化し最上部に固定され、すぐにアクセスできるようになりました。
スタートメニュー
タイルがなくなり、アイコンのみが並ぶようになりました。

設定画面
Windows10と比較すると設定項目が独立しており、見やすくなっています。

システムサウンドも変更
Windows8.1と10では廃止された起動音が復活しました。
高速化
スピーチしていたおじさん(名前を失念)によると、Windows11では以下の動作が高速化しているそうです。
- スリープ復帰
- Windows Hello
- Edgeブラウザー
- それ以外のブラウザー
また、Ben AnonymousさんのYouTube動画ではWindows11はWindows10と比較して総合的なベンチマークスコアが向上していることが分かっています。
※彼は今回のイベント前に流出したWindows11 ISOイメージファイルを使ったと思われます。
TeamsのWindows統合が進む

Windows11ではMicrosoftのコミュニケーションアプリ「Teams」がシステムレベルで組み込まれ、タスクバーからすぐにチャット・通話を開始できるようになります。


着信があったときは画面右下から通知され、分かりやすいデザインとなっています。

企業法人のテレワークツールとしてだけでなく、一般家庭でもTeamsを普及させるMicrosoftの狙いがありそうです。
スナップ機能が強化

MicrosoftはWindows11の進化として「高い生産性」をアピールしており、Windows10ではじめて搭載されたウインドウスナップ(ウインドウ分割)を強化しています。

画面の4分割機能を試してみました。

従来よりもレイアウトのバリエーションが増え、より快適に複数のアプリを使えるようになっています。
画面の大きいデスクトップPCでは特に重宝しそうですが4分割するなら27インチ、せめて24インチはないと窮屈そうです。
ウィジェットが追加
Windows11ではウィジェットを使用して情報にすぐアクセスできるようになります。

タスクバーのウィジェットボタンをクリックすると起動できます。
ベータ版では
- 時刻
- 天気
- 株価
- ニュース
などが表示されました。
Androidアプリが使えるように
Windows11ではストアアプリに「amazon appstore」が追加され、ここからAndroidアプリを入手・インストールできるようになります。
Intelの技術を使用しているようです。
Intel CPU限定?(調査後追記します)
イベントではWindows11上でTikTokを動作させている様子が公開されました。



これまではWindowsでAndroidアプリを使用するにはBlueStackなどのエミュレーターが必要でしたが、Windows11では不要になるかもしれません。
ストアアプリが刷新
ストアアプリが刷新され、Adobe Creative Cloudなどのアプリがダウンロード・インストールできるようになりました。

わざわざ専用サイトからインストーラーを入手しなくて済むので、初期セットアップが楽になりそうです。
Windows11で使えなくなる機能

Windows11では、以下の機能が廃止され使用できなくなります。
先日サポート終了が正式に発表されたInternet Explorerは完全に抹消されます。
- Cortanaの初回システム起動時の起動とタスクバーへのピン留め
- デスクトップの壁紙はMicrosoft アカウントでサインインした場合、デバイス間の移動ができません。
- Internet Explorer
- 数式入力パネル
- ニュースと関心事項(最近追加された機能なのに!!)
- ロック画面の簡易ステータスと関連設定
- ProエディションでのSモード利用(Home Editionのみに変更)
- 「Skype今すぐ会議」がChatに置き換えられる
- スタートメニューのアプリフォルダー
- スタートメニューのライブタイル
- タブレットモード
- タスクバーからPeopleが削除
- タイムライン機能
- Wallet
また、次のアプリはWindows10からのアップグレードでは削除されませんがWindows11の新規インストールでは使えなくなります。
- 3Dビューアー
- Windows10向けのOneNote
- ペイント3D
- Skype
SkypeはTeamsに追いやられてしまいました。

Microsoft Storeから入手することは可能です。
Windows11固有の機能はさらに要件が厳しく
Windows11でのみ使える固有の機能を使用するには、さらに追加の要件がでてきます。
とはいえ、特に特殊なシステムやハードウェアは少なく、マイクだったりカメラだったり現在販売されているパソコンであればほとんど搭載されているようなものが多いです。
更新中